mogumo初期段階の戦略と課題・成長の背景
関口:幼児向けD2Cで宅配を始めるっていうのが3年前からの構想なんだね。
藍沢:会社自体は4期目だけど、mogumo自体は3年目です。
関口:今すごく伸びていて、スタートアップとかサービスとして多分注目されていて、まず福岡でそういうのってすごい珍しいことだと思っています。そんな状態になれたのには、何かあったのかなと思って。最初ははどんな感じでとか。多分、D2Cやってる人とかだったら気になるんだろうなと思う。
藍沢:初期で言うと、まず最初にプロダクトを出す前にママさん1000人ぐらいにアンケートを取って、「幼児食に関する悩みありますか?」みたいな。「あるなら何に困っていますか?」みたいな幼児食に関する悩みを回収して、例えば「偏食があります」とか「食べムラがあります」とか、「なかなか子どもが食べてくれません」みたいな。
藍沢:いろんな悩みがあるんだよね。あとは、「作るのが面倒くさい」とかあるんだけど、そういうニーズを最初にプロダクトに出す前に検証して、これはニーズがありそうだと。
クラウドファンディングによる市場検証
藍沢:その次に、クラウドファンディングをやった。
関口:そっちだったんだ。
藍沢:ニーズを検証して、「実際にお金払ってくれるのか」ってところでクラウドファンディングをやって無事に成功して、ちゃんとお金を払って商品を買ってくれる人がいそうだなという確認ができてから本リリースした。
関口:じゃあ最初はテストでそっちやってたんだね。
藍沢:そう。
関口:俺、もう直接今mogumoのマーケティングの一部を手伝わせてもらってるんですけど、初期からダイレクトでInstagramでマーケティングだとか、広告を最初仮説で回したりしているイメージだったけど、最初がクラウドファンディングとは全然知らなかった。
藍沢:D2C、特に食品だと最初に工場に発注するんだけど、発注量もやっぱ結構まとまった量になる。かつ、1商品だったらいいんだけど、食品のサブスクリプションだと何種類も必要なのよ。「うどん」とか「おにぎり」とか。そうなると、最初の発注だけで結構数百万円って飛んじゃうのよ。
関口:なるほど、大量にロッド抱えないといけないのか。
藍沢:そうそう。結構慎重にテストしないと、いきなり1発目失敗してもう終わり、はいお金消えますみたいな。
関口:在庫抱えてお金消えます、みたいな。
藍沢:最初のテストマーケは入念にやった。
関口:そこで仮説検証が終わった段階で、次は広告?それとも大体がギフティングとか?
藍沢:うちは最初、インフルエンサーのアフィリエイト。
関口:なるほど。売上はどれぐらいの規模なの?具体的な数字は出さなくていいんだけど。
mogumoの販売数について
藍沢:売上というか販売数でいくと、今もう累計100万食は突破していて、お客様も今累計3.5万人とかいますね。
関口:そうだよね。いやぁ、皆いいよね。楽しそうだよね!
(スタッフ:藍沢さんは独身でお子さんもいらっしゃらないということですが、今までのパーソナルな部分と幼児食との絡みはないんですか?)
関口:あえて接点は持たない?
藍沢:いやいや、持ちたいよ。別に好きで独身でいるわけではないからね。でも、思ったのは、今はメンバーも増えてきたからマーケを任せているけど、当初は自分でやってたわけじゃない。
藍沢:意外と自分が親じゃなくてもヒアリングするとか、当時めっちゃ赤ちゃん本舗行ったりして、ママさんの生活とかを疑似体験すると、なんとなく課題感とか本当に切実に悩んでることが見えてくるから。意外となんとかなるなって肌感はあった。
関口:つまりまだ結婚しなくていいってこと。
藍沢:いや、したいしたい。全然したいから。
関口:その疑似体験とか、没入する感じはすごい分かる。徹底的にやるから。最近もそういう、飲料水系に携わるかもしれないから。だから、酒を飲んでます。
藍沢:ほどほどでいいんじゃない?
関口:ほどほどだよ。前ほどは飲めない。そんなに体壊しちゃうから。前はうちら週5で飲んでたから、もう毎日ベロベロです。
藍沢:もう錦糸町で何回朝を迎えたか。
関口:確かに!何日朝を迎えたんだろうね。
藍沢:名前は知らないけど、顔は知ってる人がたくさんいるもん。
関口:いや、俺もわかるんだよ(笑)。俺も同じ状況が起きてるんだよ。何かあるたびに「ベロベロだった記憶しかない」って言われて、名前わかんないけどベロベロの人っていう認識されている。今は平和なんで、多分3~4年前の話ですよ。ベロベロは。記憶を飛ばすまでは流石になくなったかな。飲めなくなったよね、体が。次の日がヤバイ。
藍沢:いやだって、2日前も朝まで飲んでたじゃん。ホテル着いたの4時とか5時だったよ。
関口:そんなもんだった?それは朝だね。いや、でもあれはまだ…陽が出てたら朝だから。
藍沢:登りかけてたよ。
関口:通りで体がすげえ重いわと思ったんだよね。月曜日やる気出ねえわみたいな。
D2Cの再現性と社会貢献
(スタッフ:さっき藍沢さんは最初、未知の領域だって言ってたじゃないですか。mogumoに携わって、今はどうですか?)
藍沢:今はだいぶそ解像度が上がってきていて、それはそのターゲットのママさんとか子どもっていう意味もそうだし、あとD2Cっていうやり方自体にもだいぶ理解が深まった気がしましたね。
(スタッフ:じゃあ、色々次のことも考えたりしているんでしょうか?)
藍沢:そうですね。やってよかったのは結構D2Cとかって僕らでも調達動いてるけど、だいぶこう下火みたいに言われがちではあるんだけども。D2Cとか、所謂通販はかなり再現性がある事業モデルだと思っていて、決まったコスト構造をしっかり守ってれば、ちゃんと利益が出るなっていうのは分かっていて。なので、事業としてはすごい良いし、やりやすいなっと思っている。
関口:なるほどね。一回当てて、ルールが分かればすごい勝てる。
藍沢:僕らも次、mogumoをちゃんと伸ばしつつも、会社としてはmogumoみたいなブランドで定期通販の事業を何個もブランド展開していくってのはもう決めていて。
それはやっぱりD2Cが再現性がある事業モデルっていうのが分かってるから、そういう風に取り組んでいく。
関口:「サンドイッチ屋さんやりてぇ」って言ってる俺とは全然違うね。
藍沢:サンドイッチ屋さんやりたいの?
関口:おじいちゃんのところのサンドイッチ屋さん、買い取りてーって言ってる。おじいちゃん、腰が痛くてずっと2週間ぐらい休んでるから。昔から、ここの店を買い取れないかなとずっと思ってたんだよね。そういうところをちょっと欲しいなって。
藍沢:いいじゃん。社会貢献じゃん。
関口:それで全部やって、ちょっとオペレーション変えて、「美味しいサンドイッチを皆様にお届けする仕事をしたいな」とかって言ってるやつとはちょっと。再現性が…とか言われちゃうと、すいませんね…みたいな(笑)。
(スタッフ:やっぱりギャンブルすきなんですね)
関口:絶対赤字にはならない気がするけどね。そのサンドイッチ屋さん。あそこの土地だったらって。じゃあ、こんな感じで1回締めたいと思います。ありがとうございました。