藍沢さんの自己紹介と経歴
関口:どうも、たくぽんです。今日はリクルート時代の同期で、株式会社Oxxx(オックス)の取締役をされている藍沢さんに来てもらいました。よろしくお願いします。
藍沢:お願いします。
関口:藍沢さんと今言いましたが、「ザワさん」としか言ったことがなくて、もう付き合いも10何年ぐらいで。
髪の毛がピンクになったり黄色になったり、ありとあらゆる髪型を見てきたから。
藍沢:安定しないよね。
関口:そうですね。じゃあ、そんな感じで自己紹介お願いしてもいいですか。
藍沢:はい、株式会社Oxxx取締役の藍沢と申します。会社自体は1歳半から6歳向けの冷凍幼児食のDtoCをやってる会社で、今4期目の会社ですね。
藍沢:経歴で言うと、もともと新卒がリクルートホールディングス、今リクルートですね。(関口と)同期になって、そこから1年ぐらいで卒業って形で辞めて。そこからいくつかスタートアップを手伝ったりとかして。
関口:その後、俺とも1回会社を作って。その後に点々とベンチャーして、たくぽん(関口)の会社に1回入ってもらって、うまくいかず…
藍沢:首になったね!
関口:首になった、首になった、首になった。
(スタッフ:そこ、すごく聞きたいです)
仮想通貨メディアの成功と挫折
関口:単純に言うと、会社作るつもりじゃないんですよ。仮想通貨のメディアがむちゃくちゃうまくいって、副業でやってる中で。それで「もっと行くぞ」、みたいな。
なんなら、今いろんな有名な会社さん、多分10社ぐらいから「何億で買いたいっ」、ていう話があったんですよね。
関口:それで「終わったね~」、って鳥貴族あたりで多分お疲れ会をやってたんだよね。
藍沢:当時だって月の売上げ数千万円あったもんね。
関口:数千万円あって、それで売却とかやって、その時株も返せるようにとか、何かしらの方法で数千万円ぐらい渡せる方法って多分あるから、それで渡して1年間ぐらいのんびりした生活でもやるかみたいな。
関口:ロックアップっていう期間も条件になかったから。そしたらですよ、某取引所が日本最大の流出事件を起こしまして、全部話が飛んで。「マジ、俺会社続けることになるの?」みたいな。
挫折後の生活と再起
関口:それで、一緒にダラダラやってたんだけど。色々メディアってGoogleの影響を受けやすいじゃないですか。それで俺が心折れちゃって。どうしようもねえみたいな。「ごめん、このまま俺といても多分うまくいかねえから」、みたいな感じで1回解散みたいな。
関口:あの時ギャラ飲みとか流行り始めてて、マッチングアプリとかも。それで、そのサイトを作ったらめちゃくちゃ伸びたんですよ。そしたらそれも、またバーンて全部喰らうみたいな。あらゆるものがスパム喰らっちゃって、そこから俺廃人です。
藍沢:ずっとゲームやってたもんね。
関口:ずっとゲームやってました、廃人です。もつ焼き屋さんで飯食ってるか、廃人になるか、ゲーマーになるかみたいな生活してた。
藍沢:中目黒のもつ焼き屋さんね。
関口:そう、中野の焼き鳥屋さんで。
藍沢さんのキャリア転換とOmiaiでの経験
藍沢:そっから、Omiai 株式会社ネットマーケティングっていう会社で…
関口:あれ?でもその前にギャラ飲みのpatoも行ってたよね?
藍沢:行った、行った。その後にOmiai 株式会社ネットマーケティング行って、でそこでもまた個人情報の漏洩が起きて。
関口:そうだよね。俺覚えてるもん。「言っちゃいけないから、言えないんだけどさ」って言ってさ。漫画見せられて「いや、絶対これ言えねえ」って思って。
藍沢:事件に巻き込まれてばっかりだよね。
関口:人生路頭に迷ってるみたいな。もう顔青かったもんね。
藍沢:あの時すごかったもん。苦情のメール6万件とか来るんだもん。
関口:でも、思ったより炎上してなくて。その時に星野源と
藍沢:ガッキーがね。
関口:(星野源と)ガッキーが結婚したんだよね、その日に。
藍沢:そうそう。
関口:炎上するかと思いきや、ガッキーと星野源のニュースが全部潰してくれるっていうので、ニュースがそんなに大きくならなかった。
藍沢:そうそうそう、助かったよね。
関口:その期間ものすごい、大変になりながらも対策ずっとやってたよね。
藍沢:やってた。80連勤ぐらいした。
関口:すごかったよね。俺初めて聞いたもん、秘書っぽい人がいるみたいな。
藍沢:秘書っていうか手が回らなさ過ぎて。
関口:「服持ってきて」、とか!
藍沢:お手伝いしてくれる人がいた。
関口:確かにあん時めちゃくちゃ大変そうだったよね。
藍沢:でもそのOmiaiで、PMとかカスタマーサポートのチームとかのマネージャーを2年くらいやらせてもらって、それでひと段落したんで次のキャリアに行こうと。
福岡への移住と株式会社Oxxx入社の経緯
関口:そっからが全然俺知らないんだけど、今の株式会社Oxxxのところに「なんで福岡っ?」ていうところ。代表の黒瀬さんとの出会いも全然知らないし、どこからどうなって福岡に?東京捨てた理由を(教えて)。
藍沢:捨ててはないんだけど。福岡の理由で言うと、元々は株式会社Oxxx自体が黒瀬さんが立ち上げた会社です。立ち上げ当時がもう福岡で、東京から福岡に行ったわけではなくて、元から株式会社Oxxxが福岡にあったの。
藍沢:当時株式会社Oxxxが事業やっていて、mogumoを作るというタイミングで、黒瀬さんがmogumoの売り方でメディアを作って、メディアミックスで売りたいみたいな。そういう構想があったらしくて。
藍沢:その時に、たまたま黒瀬さんの前職のスタートアップを俺がお手伝いしていて、なんとなくこうメディアできそうな人っていうイメージがあったらしくて。
関口:なるほど。
藍沢:それで本当に5~6年ぶりぐらいに連絡来て、「今こういう事業考えていて、メディアを使って売りたいんだけども、話聞いてくんないかな?」って言われて。で、その話を聞いてるうちに、最初は業務委託で関わってくれみたいな感じ言われて。
関口:うん
藍沢:業務委託で関わって欲しいんだけど、できれば株も持ってほしいみたいな。「ん?」ってなるじゃん。
関口:囲い込みみたいな。
藍沢:なんか始まったぞ、みたいな。ただ、株持つってなると、そもそも業務委託でそんな責任も負えないし。株持つなるともう経営でコミットする話になるから、東京と福岡はやりたいと思ってて。だったら、ちょうど自分も次のキャリア行けるタイミングだし、当時いろんな選択肢があったんだけど、その中で、そもそもその食品とかメーカーやったことないし、しかも独身だから子どももいないし。
関口:うんうん。
藍沢:1番自分がわかんない選択肢だったわけよ。mogumoというプロダクトが。他はマッチングアプリとか、toC向けのアプリとかやったことがあるような感じだったから、なんとなく自分のキャリアの成長の仕方が分かったんだけど、そこだけ何もわからなくて。そもそも伸ばし方もわからないし。
関口:うん
藍沢:なんかスタートアップもいいやと思ったからね。
関口:確かに、結婚してる人のアクセサリーの付け方してないもんね。
藍沢:これね。チャラチャラしてるよね。
関口:チャラチャラしてますね。
藍沢:俺、これで採用面接とか出るからね。
関口:それはマイナスに…。みんな圧倒されるのかな?「私もつけたい」「俺もつけたい」、みたいに。
藍沢:いるのかな?「すごい自由そうな感じですね、ふふっ」って言われる。
関口:良い風に捉えると確かにそうだね。
藍沢:そんな感じの経緯で福岡に行った。
mogumoの拡大と辻希美さんとのコラボ
関口:そういうことだったんだ。そこからmogumoは今拡大していくフェーズで、さらに拡大ってところで多分ブランド目的なのかな、芸能人の方使って。
藍沢:辻さん?
関口:辻さんに出てもらって。あの辺も交渉大変だったとは聞いてるんだけど、何もそれ以降のことは全然わかんなくて。
藍沢:まずそもそもね、辻さん自体がすごい人気なタレントさんだし、YouTubeもすごいや人気だから、まず案件がめっちゃ来てますと。
藍沢:辻さん自身も、自分が良いと思ったものしか紹介しないといったところで、中々案件が通りませんと言われていて。なので結局、半年ぐらい交渉にかかってるんだけど、最新商品を送ったりとか、新商品が出るたびに辻さんに送ってた。
藍沢:「一旦案件のことは別に忘れてもらっていいんで、とりあえず使ってくださいと。」それで、めちゃめちゃ送って使ってもらって。そしたら辻さんが「息子がめっちゃ食べる」と。「息子が偏食だけどめちゃめちゃ食べるから、これはすごいいい商品かもしれない」っていうので。
関口:あー!なるほど。
藍沢:辻さんサイドが前のめりになってくれて、案件が実施できた。
関口:そこまでやってたんだ。なんかすごい大変でも内情全然聞けないし、聞いちゃいけないことだし。一発目でインフルエンサーマーケに刺さるって結構珍しい事例だよね。
プロダクトの成功と課題
関口:それってASP、多分今はなきZucksさんのことだと思うんだけど。
藍沢:撤退したね。
関口:撤退しちゃったから、Zucksさんとかが超頑張ってくれたのか、それともバーンってプロダクトが刺さったのかで言うと?
藍沢:プロダクトだと思っていて、最初はいろんな選択肢があると思う。まあ幼児食ってそんなに検索ボリュームとしてあるわけじゃないというか。
関口:ないね。1200から2000ぐらい。
藍沢:なんとなくこう、気持ち的に作るのがめんどくさいとか大変だなっていう漠然とした不安はあるけど、言葉に出てきないというか。その中でニーズはあるというタイミングの時に、最初は検索というよりも単純にインフルエンサーの発信してもらって、「これで楽になりました」、みたいな感じで言ってもらった方がマーケット的にはいいなってところで、顕在ニーズじゃなくて潜在的なニーズを先に掘り起こしに行ったって感じ。
関口:なるほどね。そしたら本当にそれが「あ、まさに」みたいな人たちが多くて、刺さっちゃったっていう。そんなことがあるんだ。
関口:一気に数年間とか成長してるところで、みんなD2C系やってる人たちが抱えるのが、在庫とキャッシュのバランス。黒字になるかならないか、調達するか、でも間に合わないみたいな。急成長だからこそ起きるかなと思ってるんだけど。「そういうところとか、すげえ苦労した」「やばかった」みたいなとこってあったりする?
藍沢:それこそVCとかだと…(続く)