SEO記事を作る上で避けては通れない「titleタグ(タイトルタグ)」。記事の検索順位やCTR(クリック率)を大きく左右し、SEOにおいて重要な役割を果たします。そこで今回は、コンテンツSEOで成果を出すためのtitleタグ(タイトルタグ)の作り方や注意点を解説していきます。
- タイトルタグ(titleタグ)について正しく理解し、活用したい人
- ブログやサイトを運営している人
- 魅力的なタイトルを設定できるようになって成果に繋げたい人
※この記事では、SEOの観点で英語と日本語両方のキーワードを検索エンジンに認識してもらうために「titleタグ(タイトルタグ)」と記載しています。以下の見出しでは、内容を理解しやすくするために「タイトルタグ(titleタグ)」と記載しています。
タイトルタグ(titleタグ)とは?
タイトルタグ(titleタグ)とは、ウェブページの内容を簡潔に表現するHTMLタグのことです。HTMLの中に<title>と呼ばれるタグがあり、ここに書かれているものが「タイトルタグ(titleタグ)」と呼ばれています。
HTMLとは、HyperText Markup Languageの略でマークアップ言語の一つ。マークアップとは、文章の構成や役割を示すことを意味します。
一般的には、記事に使われているタイトル(H1)をそのままタイトルタグ(titleタグ)に持ってくることが多いです。なのでほとんどの場合が、記事用のタイトルと個々のタイトルタグ(titleタグ)が一緒になっています。
タイトルタグ(titleタグ)とh1タグの違い
タイトルタグ(titleタグ)とh1タグは混同されがちですが、その目的と使われ方には明確な違いがあります。
特徴 | タイトルタグ(titleタグ) | h1タグ |
役割 | ページ全体のタイトルを示す | ページ内の主要な見出しを示す |
表示場所 | ブラウザのタブ、検索結果 | ページ内のコンテンツ |
HTML記述 | <title> | <h1> |
配置 | <head>セクション内 | <body>セクション内 |
1ページあたりの推奨数 | 1つ | 1つ(複数可だが推奨されない) |
SEOへの影響 | 非常に大きい | 大きい |
文字数制限 | 50〜60文字程度が理想 | 特に制限なし |
ユーザー向け | ページ訪問前のユーザー | ページ訪問後のユーザー |
キーワード配置 | 前方が望ましい | 自然な形で含める |
検索エンジンの認識 | ページの主題として認識 | 重要な見出しとして認識 |
タイトルタグ(titleタグ)は、ページの「看板」として外部からの訪問者を引き付ける役割。Googleのクローラーにページのタイトルとして認識されるため、検索結果で先に目にするものです。
一方、h1タグはページ内の「章題」として機能し、ページにアクセスした後の訪問者に対して内容を整理する役割を果たします。これはページの構造を整える内部要素であり、具体的にはページ内の見出しとして認識されます。
多くのウェブページで、タイトルとh1の内容が似ているため同じに扱われることもありますが、「タイトルタグ(titleタグ)は主に外部向け」「h1タグはページを訪れた読者向け」に最適化することが重要です。
SEOにおけるタイトルタグ(titleタグ)の役割
タイトルタグ(titleタグ)は、ウェブページの内容をGoogleに伝え、検索結果の表示やCTR(クリック率)に大きな影響を与えます。ここでは、SEOにおけるタイトルタグ(titleタグ)の役割と、それがどのようにしてサイトや訪問者に影響を与えるのかを解説していきます。
Googleがページのテーマを判断する手がかり
タイトルタグ(titleタグ)は、Googleがウェブページのテーマや内容を認識する主要な手がかり。
タイトルタグ(titleタグ)からGoogleは「この記事にはどんなことが書かれているのか」「どういった記事なのか」を認識。検索エンジンが内容の関連性を評価する際の重要な基準となります。
タイトルタグ(titleタグ)がページの内容を正確に表していることは、検索結果で正しく表示されるために非常に重要です。
検索結果画面の順位が大きく変わる
検索結果の順位は、タイトルタグ(titleタグ)の内容に大きく左右されます。
ページの内容がどれだけ素晴らしくても、タイトルタグ(titleタグ)が適切でなければ上位表示されないことがあります。実際、ページ内容を変更せずにタイトルだけを修正したことで、検索順位が上がったケースは多くありますよ!
このことから、どんなに内容が良くてもタイトルタグ(titleタグ)が適切でないと上位表示が難しいことがわかります。記事の後半では、どのようなタイトルが適切かについて詳しく解説していきますね。
CTR(クリック率)に大きな影響がある
タイトルタグ(titleタグ)は単に検索結果での順位を左右するだけでなく、ブラウザのタブ、ブックマーク、SNSでの共有時にも表示されます。
つまり、タイトルタグ(titleタグ)はユーザーが最初に目にする重要な情報だということ。このタグが、サイトへの新規訪問者からリピーターまでを引きつけるためのキーポイントとなります。
記事が上位に表示されることは重要ですが、実際にクリックされてサイトに訪問者が流入することがもっと重要です。たくさんの時間を費やして上位に表示されたとしても、CTR(クリック率)が低ければSEOの成果は限定的。
ユーザーがクリックするかどうかは、「タイトルを見て自分が知りたい内容が得られるか」に大きく関わってきます。魅力的で分かりやすいタイトルはCTR(クリック率)を向上させ、結果としてサイトへの訪問者数UP。適切なキーワードが含まれる興味深いタイトルは、検索結果での順位向上にも寄与し、ウェブサイトのSEO効果を高めますよ!
タイトルタグ(titleタグ)のSEO効果を高める7つのテクニック
文字数は35文字前後を目安にする
タイトルタグ(titleタグ)を作る際は、35文字前後を目安にするのがおすすめです。
理由は、検索結果においてタイトルが途切れずに全文表示されるから。パソコンでは28文字、スマホでは35文字を超えると、タイトルが長すぎて文章の最後が「…」で表示されてしまい、重要な情報が見切れてしまいます。
一方で、タイトルが短すぎると魅力が伝わりにくくなってしまいます。タイトルには、訪問者がクリックしたくなるような言葉を使うのがポイント。工夫を埋め込むことで、競合サイトと似たようなタイトルにならずに差別化できますよ。
以下の画像は、パソコンとスマホそれぞれで検索画面を見たときのものです。
パソコンで検索画面を見たときの文字数
パソコンで検索画面を見たときは、28文字以降の文章が「…」で表示されています。
スマホで検索画面を見たときの文字数
スマホで検索画面を見たときは、35文字以降の文章が「…」で表示されています。今はスマホで検索する人がほとんどなので、タイトルタグ(titleタグ)の文字数は35文字前後を目安にするのがおすすめです。
必要なキーワードや訴求の言葉は、できるだけ文章の前半に入れ込むのがおすすめ!
記事の内容を明確に伝える
タイトルタグ(titleタグ)は、記事がどのような内容について書かれているのかを具体的に示すことが重要。これにより、ユーザーは検索結果を見たときに、自分の問題や悩みを解決できるかどうかをすぐに判断できます。
例として、弊社の記事「SEOキーワード選定のやり方と注意点を解説」のタイトルで説明していきます。
タイトル例 | 説明 | 効果 |
SEOキーワード選定のやり方と注意点を解説!6つの手順とおすすめツールも紹介 | 内容が豊富 SEOキーワード選定の方法、注意点、手順、ツールなど具体性が明確 | ユーザーが求める情報を詳細に含んだことで、CTR(クリック率)が高まりやすい |
SEOキーワード選定のやり方を解説 | 記事がどの点に焦点を当てているのか曖昧 内容の具体性が不足 | ユーザーがどのような情報を得られるのかがわかりにくく、クリックに繋がりにくい |
タイトルが具体的で内容を適切に反映していれば、ユーザーはそのページに求めている情報が含まれていると確信し、クリックする可能性が高まります。タイトルにはページの内容を的確に表すとともに、ユーザーの検索意図に合致するよう心がけましょう。
キーワードの詰め込みを避ける
タイトルタグ(titleタグ)でのキーワードの使い方は非常に重要ですが、過剰なキーワードの詰め込みは逆効果。読者にとって不自然な印象を与え、ページの品質を下げてしまうので要注意です。
例えば、「キーワード選定」というキーワードを使ってGoogle検索をすると、下記画像のようにたくさんの関連キーワードが見つかります。
これらのキーワードを記事のタイトルにすべて詰め込むと、タイトルが長くなりすぎて何を伝えたいのかがわかりにくくなってしまいますよね。
タイトルタグ(titleタグ)に入れるキーワードを選ぶ際は、読者が何を知りたいかという「検索意図」を考えて、そのニーズに合ったキーワードを選ぶようにしましょう。
- まず記事で取り上げる内容を反映させる
- 読者がないを知りたいかという「検索意図」を考えてそのニーズにあったキーワードを選ぶ
- 入れたいキーワードが複数ある場合は、検索ボリュームが大きいもの(需要があるもの)を優先する
重要なキーワードを先頭に持ってくる
タイトル例 | 説明 |
SEOキーワード選定のやり方と注意点を解説!6つの手順とおすすめツールも紹介 | 主語にあたるキーワードが、ユーザーの目に早く入る位置 もしタイトルが途中で消えても、主要な内容は伝わりやすい |
6つの手順とおすすめツールも紹介!SEOキーワード選定のやり方を解説 | 文章をパッと見たときにSEOキーワード選定の記事かわからない 最初に目にする情報が「手順とツール」なので、記事全体の主題を見失いがち 後半が消える可能性がある |
タイトルにおいて、重要なキーワードを前の方に配置することはSEOにおける一つの鍵。これにより、ユーザーが検索結果をパッと見たときに、即座に内容が何について書かれているのか理解しやすくなります。
人間が文章を見たときにぱっと見てすぐにわかることが大事!
不要なワードを削る
タイトル例 | 説明 |
SEOキーワード選定のやり方と注意点を解説!6つの手順とおすすめツールも紹介 | 必要な言葉のみに抑えている |
SEOキーワード選定のやり方と注意点を解説!SEO担当者であれば知っておきたい、6つの手順とおすすめツールも紹介 | 「SEO担当者であれば知っておきたい」は冗長になる可能性あり |
タイトルを作るときは、余計な言葉を省くことでより効果的になり、読む人が内容を理解しやすくなります。
表に書いたタイトル例で、「SEO担当者でも知っておきたい」はCTR(クリック率)を上げる一文にもなり得ますが、今回においてはキーワードが含まれているわけでもありません。これを入れてしまうことで文字数が長くなってしまい、重要な情報が埋もれてしまう可能性があります。
ケースバイケースにはなりますが、ユーザーの検索意図に合わせて特定のフレーズをあえてタイトルに含めてCTR(クリック率)向上を狙うこともあります。ですが、基本的にはパッと見たときに情報が伝わりやすい直接的なタイトルの方がおすすめです。
ブランド名・会社名を追加する
タイトルにブランド名や会社名を加えることで、認知度を高めて指名検索につながりやすくなります。また、ユーザーの信頼を得やすくなり、CTR(クリック率)も向上する可能性があります。
ブランド名・会社名を追加するメリット
- 検索結果に表示された際に、読者がそのコンテンツがどこから来ているのかをすぐに識別できる
- 記事が信頼できる情報源から提供されていることが強調される
- 知っている人が見れば「◯◯会社の記事だから読もう」につながる
- 知らない人が見れば「これは◯◯という会社の記事なんだ」の認知につながる
- 他の記事を検索するときに、「前に見たのが◯◯会社の記事だったから他のも読んでみよう」、につなげられる
ブランド名・会社名を追加するデメリット
- 特定のページや投稿でブランド名や会社名を異なる形で表示したい場合のカスタマイズが難しい
- ページ内容によっては、ブランド名や会社名の繰り返しが過剰になって、ユーザー体験に影響を与える可能性がある
- 文字数が長くなると表示されない場合がある
ブランド名の配置:前か後ろか
サイト名 | ブランド名の位置 | 構成例 |
Amazon | 前 | Amazon.co.jp: 商品名 |
楽天 | 前 | 【楽天市場】- 商品名 |
Yahoo!ショッピング | 後ろ | 商品名 – Yahoo!ショッピング |
ブランド名の配置には、前方配置と後方配置の2つのアプローチがあります。上記の企業は、「自社のブランド力」「顧客層」「提供する商品」「サービスの特性」に基づいて、最適な位置に配置されています。
Amazonや楽天の前方配置戦略
Amazonや楽天がブランド名を前に配置する理由は、大きく3つあります。
- 強力なブランド力の活用
- 信頼性の即時伝達
- モバイル検索での可視生確保
Amazonや楽天のような強力なブランドは、ユーザーが「Amazon」「楽天」という名前を見るだけで信頼感を得られるため、ブランド名が前に配置されています。
Yahoo!ショッピングの前方配置戦略
Yahoo!ショッピングがブランド名を後ろに配置する理由は、大きく3つあります。
- 商品やカテゴリーの強調
- 検索キーワードとの一致度向上
- ユーザーの目的に合った情報提供
Yahoo!ショッピングは、商品やカテゴリー名を前に置くことで、ユーザーの検索意図により適合したタイトルタグ(titleタグ)が作成されています。
強力なブランド力を持つ企業は「前方配置」、商品やカテゴリーの強調が必要な場合は「後方配置」がおすすめ!最終的にはA/Bテストを行って、自社にとって最適な配置を見つけてくださいね。
数字やパワーワードを使う
タイトルタグ(titleタグ)に数字やパワーワードを取り入れることで、タイトルが目を引きやすくなりユーザーのクリックを促すことができます。ここでは、数字を使ったタイトル例とパワーワードを使ったタイトル例を紹介します。
数字を使ったタイトル例
タイトルに数字を含めることで、情報が具体的にイメージしやすくなります。読者に短いタイトルでインパクトを与えたいときにおすすめのテクニックです。
「SEO対策のコツ」→「SEO対策の7つのコツ」
「最新SEO戦略ガイド」→「2024年最新SEO戦略ガイド」
「検索順位を上げる方法」→「30日で検索順位を上げる方法」
パワーワードを用いたタイトル例
パワーワードとは、強い印象を与える言葉。タイトルにパワーワードをうまく入れ込むことで、強調したい内容がはっきり示されます。
ただし、使いすぎると逆に安っぽく感じられることがあるため、1つのタイトルにつき1つのパワーワード程度に抑えるのがおすすめです。
「驚愕のSEO効果!知られざる最適化テクニック」
→感情を刺激する「驚愕」「衝撃」「秘密」などの言葉で、ユーザーの好奇心を刺激
「今すぐ実践!SEOランキングを急上昇させる5つの方法」
→緊急性のある「今すぐ」「限定」のような言葉で、ユーザーに行動を促す
「SEO初心者必須!完全版キーワード選定ガイド」
→「必須」「完全版」といった言葉で内容の価値を強調して興味を引き立てる
「SEOのプロが明かす検索上位表示の裏技」
→「裏技」「秘訣」など、他では手に入らない情報の提供をアピールして注目を集める
タイトルタグ(titleタグ)のパフォーマンス測定
タイトルタグ(titleタグ)のパフォーマンスを測定することで、SEO戦略がうまく機能しているかを確認し、改善点を見つけることができます。ここでは、タイトルタグ(titleタグ)のパフォーマンス測定をするのに重要なCTR(クリック率)の分析に焦点を当てて解説します。
2つの指標「必要に応じて改善することができます。主に以下の2つの指標を分析します。
CTR(クリック率)の分析
CTR(クリック率)とは、検索結果に表示された回数に対して、実際にクリックされた割合を示す指標です。
CTR(クリック率)の計算方法
CTR = (クリック数 ÷ インプレッション数) × 100
例えば、1000回表示されて50回クリックされた場合、CTRは5%となります。
▼計算式
(50÷1000)×100=5%
CTR(クリック率)の確認方法
Google Search Consoleを使用して、各ページのCTRを確認できます。このツールでは「パフォーマンス」レポートから簡単にデータを見ることができます。
CTR(クリック率)の改善方法
- キーワードの配置
キーワードを適切に配置して、検索クエリと一致させる - 魅力的な表現
ユーザーの注意を引く言葉やフレーズを使う - 数字や感情的な言葉を効果的に使う
数字や感情を刺激する言葉を取り入れることで、クリックを促す
CTR(クリック率)が低い場合は、タイトルタグ(titleタグ)を見直してみてください。ユーザーにとって魅力的で、検索意図に合ったタイトルに改善することで、CTR(クリック率)を向上させることが可能です。
検索順位との相関関係
タイトルタグ(titleタグ)は、検索順位に影響を与える重要な要素の一つ。検索順位とタイトルタグ(titleタグ)の関係を分析することで、SEO効果を測定できます。
検索順位の確認方法
Google Search Consoleの「パフォーマンス」レポートから確認できます。SEOツール(Ahrefs、SEMrushなど)を使用すると、より詳細な分析が可能です。
タイトルタグ(titleタグ)と検索順位の関係
タイトルタグ(titleタグ)に適切なキーワードを含めると、検索結果で上位に表示されやすくなります。
ただし、キーワードの過剰な使用(キーワードスタッフィングと呼ばれます)は、逆に検索順位を下げる原因となることがあります。
分析と改善のプロセス
タイトルタグ(titleタグ)の最適化は、一度行えば終わりではありません。継続的に測定と改善を行うことで、長期的なSEO効果を得ることができます。分析と改善のプロセスは以下の通りです。
ウェブページの現在の検索順位を記録しておく
キーワードの適切な配置や文字数の調整などを行い、タイトルタグ(titleタグ)を改善する
一定期間(1〜2ヶ月程度)経過後、再度検索順位を確認する
順位が上昇した場合は効果があったと判断できる。順位が下降または変化がない場合は、さらなる改善や他の要因の分析が必要。
初心者の方は、まずGoogle Search Consoleの使い方に慣れ、自分のウェブサイトのパフォーマンスデータを定期的にチェックすることから始めるのがおすすめです。
データを見ながら少しずつタイトルタグ(titleタグ)を改善していくことで、SEOのスキルを向上させることができますよ!
タイトルタグ(titleタグ)でSEO効果を最大化させよう
タイトルタグ(titleタグ)の知識とSEOの効果を最大化させるポイントについて解説しました。設定するポイントを抑えて、長期的なSEO効果を得るために、分析と改善を繰り返しながらどんどん実践していきましょう!