インデックス数は、検索エンジンがウェブサイトを評価する際の重要な指標です。適切なインデックス数を維持することで、ウェブサイトの可視性を向上させ、より多くのユーザーにアクセスしてもらえる可能性が高まります。また、インデックス数が多すぎる場合は、無駄なページが評価を下げる原因となることもあります。
本記事では、インデックス数の基本的な概念やその重要性、さらに効果的な管理方法について具体的な事例を交えて解説します。インデックス数を最適化して、ウェブサイトのパフォーマンスを向上させましょう。
- SEOの基本を理解したい初心者
- 自サイトのインデックス数を増やしてアクセス数を向上させたい人
- 競合分析を通じて自サイトのSEO戦略を改善したいマーケティング担当者
SEOの基本「インデックス数」とは
インデックス数とは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンのデータベース(インデックス)に登録されたウェブサイト内のページの総数を指します。適切にインデックスされていないと、ページが検索結果に表示されることはなく、アクセス数の増加は見込めません。
まずは、インデックス数の基本的な定義やSEOの関係性を見ていきましょう。
インデックス数の定義と仕組み
インデックス数は、検索エンジンのクローラーがサイトを巡回し、見つけたページをデータベースに登録(インデックス)することで形成されます。
インデックス数が計上される流れは次のように進みます。
まず、検索エンジンのクローラー(ウェブ上のページを巡回する自動ソフト)がリンクを辿ってウェブページを発見します。その後、クローラーはそのページが一定の基準を満たしているかどうかを確認し、適合する場合にページのURLとその内容がデータベースに登録されます。この時点でインデックス数が1つ増加するという仕組みです。
インデックス数とSEOの関係性
先ほどもお伝えしたように、インデックス数は、Webサイトにあるページが検索エンジン(Googleなど)に登録されている数を指します。ページが多くインデックスされていると、そのページが検索結果に表示されるチャンスが増えるため、アクセス数が上がる可能性があります。
ただし、インデックス数が多ければSEO(検索順位を上げるための対策)が良くなるというわけではありません。
Googleは、ページの数だけでなく、その内容や質も重要視します。つまり、ただページを増やすだけではなく、ユーザーにとって有益で高品質なコンテンツを作ることが、SEOにおいてもっと大事なのです。
サイトにページがたくさんあっても、その内容が薄ければ、検索エンジンはそのページを評価しません。逆に、ページ数が少なくても、内容がしっかりしていて役立つ情報を提供していれば、検索結果で上位に表示されることもあります。
なぜインデックス数が重要なのか
インデックス数を確認する理由は、サイトの状況を把握するためです。作成した記事やプレスリリースなど、重要なページが検索エンジンに登録されているかどうかをインデックス数でチェックできます。
また、インデックス数はサイト全体の動向を見極めるうえでも役立ちます。時系列でインデックス数を追うことで、サイトの成長状態を把握でき、公開ページに対するインデックス率を確認することで、検索エンジンにどの程度認識されているかがわかります。
つまり、インデックス数を確認しないと、SEO上の問題を見逃す可能性があり、クローラビリティの向上やコンテンツの見直しが難しくなってしまいます。
インデックス数を適切に管理することで、検索エンジンからの評価を高め、SEOの成果を向上させるチャンスに!
インデックス数を調べる方法
ここでは、Google検索でインデックス数を調べる方法について説明します。
1.自社サイトのインデックス数を確認:Googleが提供する「Googleサーチコンソール」
2.競合サイトのインデックス数を確認:Google検索の検索窓に「site:」コマンドを用いる
それでは、これら2つの方法を具体的な手順とともに解説していきます。
自サイトのインデックス数確認方法(Googleサーチコンソール)
自サイトのインデックス数は、Googleサーチコンソールを使って簡単に確認できます。
Googleサーチコンソールは、Google検索におけるWebサイトのパフォーマンスを分析するための無料ツールです。2015年に「Googleウェブマスターツール」から名称変更され、「サチコ」とも呼ばれます。ただし、Google専用のためYahooやBingでのパフォーマンスは確認できませんが、SEO対策に役立てられます。
Googleサーチコンソール登録方法
まず、Googleサーチコンソールのサイトに以下の手順で登録しましょう。
- Googleサーチコンソールのホームにアクセスし、「今すぐ開始」をクリック
- Googleアカウント(メールアドレスとパスワード)を入力して、「次へ」をクリック
- プロパティタイプを選択。自社サイトが1つだけ、またはGoogleアナリティクスと連携したい場合は「URLプレフィックス」を、複数のサイトを1つのドメインで管理している場合は「ドメイン」を選択
- 所有権の確認画面でサイトURLを入力し、「確認」をクリック
- 表示される画面に従い、メタタグをコピーしてサイトに貼り付け
- 所有権の確認が完了
Googleサーチコンソールの調べ方
- Googleサーチコンソールにログインする
- 左側のメニューから「インデックス作成」をクリック
- 「ページ」タブの「ページのインデックス登録」でインデックス登録済みのページが確認できる
Googleサーチコンソールでは、インデックスされなかったエラーページを検出し、その理由を知ることができます。また、インデックスしてほしいURLをGoogleに送信して、インデックスを促すことも可能です。
ただし、対象となるのは自身がアカウントや閲覧権限を持っているサイトのみです。競合サイトの情報を知りたい場合は、Googleサーチコンソールを利用できないため、別の手段を用いて確認する必要があります。
競合サイトのインデックス数調査方法(site:ドメイン名の活用)
競合サイトのインデックス数は、Google検索で「site:競合サイトのドメイン名」と検索することで確認できます。
- 検索窓に「site:対象サイトのURL」と入力して検索する(例:「site:howcrazy.co.jp」)
- 検索結果に表示された件数を確認する
検索バーに「site:対象のドメイン」を入力して検索すると、そのドメインでインデックスされているページが表示されます。さらに、検索結果の上部に表示されるヒット件数で、インデックスのおおよその数も確認可能です。
ただし、「site:」コマンドを用いた確認は概算であり、表示されたページが全て正確にインデックスされているかは保証されません。ざっくりとインデックス数を確認したいときに適しています。
競合サイトのインデックス数は常に変化するため、正確な数値を把握することは難しいです。ただし、競合サイトのおおよそのインデックス数を把握できれば、自社サイトに追加すべきコンテンツの量を見積もる目安とすることができます。
インデックス数を増やすための施策
次に、インデックス数を増やすための施策を解説します。
インデックス申請を行う
サーチコンソールを利用してインデックス申請を行うことで、インデックスを促進できます。新しく公開したページや、なかなかインデックスされないページは、まずサーチコンソールでの申請を試してみましょう。
1、Googleサーチコンソールにログイン
Googleサーチコンソールにアクセスしてログインした後、画面上部にある検索バーに対象のURLを入力します。
2、インデックス状況を確認
入力したURLがすでにインデックスされている場合、「URLはGoogleに登録されています」と表示されます。
もしインデックスされていない場合は、「URLがGoogleに登録されていません」と表示されます。この場合は、「インデックス登録をリクエスト」のボタンをクリックして申請を行います。インデックス登録には数日から数週間かかることがありますが、当社の経験では、新規公開した記事のリクエストは通常、翌日か数日でインデックスされています。
リクエストを送信してもインデックスされない場合やエラーが発生した場合、サイト構造に問題があるかもしれません。その際は、robots.txtやタグの設定を確認する必要があります。
XMLサイトマップを送信してクロールを促進する
インデックス数が増えない場合、まずはXMLサイトマップの設置状況を確認しましょう。
XMLサイトマップとは、サイト内の各ページ情報(URL、優先度、最終更新日、更新頻度など)を検索エンジン向けにまとめたXML形式のファイル(sitemap.xml)です。このファイルをサーバーに設置することで、クローラーをホームページに誘導し、検索エンジンでのインデックスを促進する効果が見込めます。
XMLサイトマップがサーバーのドメインルートに存在するか、ブラウザのアドレスバーにURL(例:howcrazy.co.jp/sitemap.xml)を入力して確認してください。アクセスできなければ、新規作成が必要です。
- 左端の「インデックス」から「サイトマップ」をクリック
- 「新しいサイトマップの追加」を選択する
- XMLサイトマップのURLを入力・送信する
XMLサイトマップを登録することで、コンテンツが少ないサイトでもクローラーの訪問が優先され、SEO評価が反映されやすくなります。サイト運用の途中経過もSEO評価に反映されるため、早めにサイト構造を整え、XMLサイトマップを登録しておくことが大切です。
内部リンクの最適化と被リンクの増加
インデックス数を増やす施策の一つとして、内部リンクの最適化と被リンクの増加があります。
まず、内部リンクの最適化では、ホームページから下層ページへリンクを張ったり、関連コンテンツ同士をリンクさせることが重要です。さらに、パンくずリストやカテゴリ、タグ一覧ページを設置することで、孤立した記事を減少させ、サイト内のページをメッシュ型に結びつけます。これにより、クローラーはリンクを辿りやすくなり、全ページのクロールが促進され、結果としてインデックス数の向上に繋がります。
次に、被リンクの増加も効果的です。SNSや有料広告、メルマガを活用し、自身のコンテンツをURL付きで宣伝することで、訪問者を増やすことができます。訪問者がコンテンツに満足すると、他サイトからの参照が増え、被リンクが増加します。被リンクの増加はクローラーがコンテンツを発見する機会を高め、インデックス促進に貢献します。
「内部リンクの最適化」「被リンク獲得」の施策により、検索エンジンからの評価が向上し、結果的にインデックス数の増加とサイト全体のSEO強化につながります。
高品質なコンテンツを作成して検索エンジンに評価される
検索エンジンは、独自性と価値のある高品質なコンテンツを優先してインデックスします。
信頼性があり、ユーザーの疑問やニーズに応えるコンテンツを作成することで、検索エンジンに評価されやすくなり、インデックス数の増加に繋がります。具体的には、最新情報の提供や正確な情報源の引用、分かりやすい構成などが重要です。
また、関連キーワードを意識した見出しの工夫や、ユーザーが滞在しやすいページ設計も評価を高めるポイントとなります。
インデックスされない原因と解決策
検索エンジンにページをインデックスさせ、ユーザーに効果的にリーチするには、クローラーの訪問を確保し、適切にインデックスされる環境を整えることが不可欠です。しかし、意図しない設定ミスやコンテンツの質が原因で、インデックスされない問題が発生することがあります。
次に、インデックスを妨げる要因とその解決策について詳しく解説します。
robots.txtやnoindexタグの設定確認
クローラーをサイトに誘導しても、インデックスしないように指示されている場合があります。
これは通常、品質の低いページをインデックスさせないための措置です。しかし、誤ってインデックスさせたくないページに対しても、この処理が行われていることがあります。
設定項目 | 確認・対処方法 |
noindexタグを使用している | <head> 内に<meta name="robots" content="noindex"> が含まれている場合は削除します。 |
nofollowタグを使用している | <head> 内に<meta name="robots" content="nofollow"> がある場合は削除し、リンク部分も確認してください。 |
canonicalタグを使用している | 記述に誤りがあるとインデックスに悪影響を及ぼすことがあるため、<link rel="canonical" href="http://example.com/"> などの内容を確認します。 |
robots.txtでクロールを制限している | ファイル内に「Disallow: /ページURL.html」といった記述があるかを確認します。 |
Basic認証を設定している | ファイル内に「AuthType Basic」との記述があった場合、設定内容を確認してください。 |
上記の設定項目は、インデックスの促進や検索エンジン最適化(SEO)において重要な要素です。
設定ミスや誤解があると、ページが正しくインデックスされず、結果として検索順位に影響を与える可能性があります。定期的にこれらの設定を確認し、必要に応じて修正することをおすすめします。
インデックスされにくいページのリライト方法
ページがインデックスされにくい理由としてコンテンツの質が疑われる場合は、内容を見直して改善することが重要です。
たとえば、サイト内で似通ったコンテンツが複数存在すると、一部のページのみがインデックスされる可能性があります。こうした場合は、リライトを行い、各ページの内容を明確に区別しましょう。
また、スパムとみなされる要因もインデックスされない原因となります。キーワードの過剰な詰め込みや、タイトルと本文の内容の不一致、不正なリダイレクトなどがこれに該当します。検索エンジンのポリシーを一度確認し、ルールに沿ったページ作成を心がけましょう。
どのように内容を改善すべきか迷う場合は、目指しているキーワードで上位表示されているサイトを参考にすると、自社ページに不足している情報やユーザーのニーズとのギャップを見つける手助けとなります。この方法は、掲載順位の低いページのSEO対策にも有効です。
サイトの表示速度やモバイル対応の改善
検索エンジンにインデックスされない要因として、サイトの表示速度やモバイル対応の不備が挙げられます。
表示速度が遅いサイトはユーザー離れが起こりやすく、検索エンジンも評価を下げる傾向があります。また、スマートフォンでの利用が増えているため、モバイル対応は欠かせません。
GoogleのPageSpeed Insightsやモバイルフレンドリーテストなどのツールを活用し、改善点をチェックしましょう。表示速度とモバイル対応を最適化することで、インデックス率の向上が期待できます。
インデックス数が増えない場合の応用策
インデックス数が増えない場合、基本的な設定確認に加え、さらに深掘りした対策を講じることで、より高い検索エンジン評価が期待できます。
ここでは、インデックス数の向上を目指し、クロールの最適化やページの更新頻度の見直し、エラー修正など、より高度な対応方法について解説します。応用策を取り入れ、検索エンジンにとって価値あるサイトに成長させましょう。
クロールバジェットの最適化
クロールバジェットとは、検索エンジンのクローラーがサイト内でクロールするリソースの量を指します。
クロールバジェットを最適化することで、重要なページが優先的にクロールされ、インデックス数が増える可能性が高まります。不要なURLや重複コンテンツの削除、内部リンク構造の最適化などでクローラーが効率的に動ける環境を整えましょう。特に大規模なサイトでは、クロールバジェットの調整がインデックス促進に有効です。
ページの定期的な更新と最適化
インデックス数が思うように増えない場合は、各ページの品質を再評価することが重要です。
具体的には、目標とするキーワードで検索を行い、競合の上位サイトのタイトルやコンテンツの傾向を分析します。この情報を基に、自サイトのページをリライトし、競合に負けない魅力的なコンテンツを提供しましょう。こうすることで、ユーザーが求める情報が反映されたページに仕上げることができます。
特に、サイト内で品質が低いと感じるページや検索順位があまり高くないページに対して、このアプローチを適用することが効果的です。ページの品質を向上させることで、検索エンジンにクロールされやすくなり、インデックスの促進にもつながります。
ペナルティやエラーの確認と修正方法
検索エンジンのインデックスから除外される原因として、ペナルティやサイトエラーの存在が考えられます。
サーチコンソールを活用して、インデックスエラーやペナルティの有無を確認し、必要な修正を施しましょう。特に、クロールエラーや手動ペナルティは放置するとSEO評価を大きく損なうため、迅速に対処することが求められます。エラーの修正を行うことで、検索エンジンからの評価が改善され、インデックス率の向上が期待できます。
インデックス数の重要性とその影響を理解しよう
インデックス数は、SEOにおいて重要な要素であり、原則として多い方が有利です。しかし、ただ単にインデックス数を増やすだけでは順位向上には繋がりません。質の低いコンテンツや誤った設定によってインデックスが妨げられることもあります。
そのため、質の高いコンテンツを提供し、適切に管理することが不可欠です。効果的なSEO対策を行うことで、インデックスの促進が期待できます。
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