被リンクとは、外部のページやサイトに自社サイトのリンクを貼ってもらうことを指します。被リンクをもらうとSEOの面で検索上位の向上など良い効果がありますが、「たくさんリンクを貼ってもらえばいい」というわけではありません。
そこで今回は、弊社が運用している一部メディアの実例を参考に、被リンクの重要性や獲得方法を解説します。
「検索結果で上位表示されない」「競合サイトに負けてしまう」「高品質なコンテンツを作成しているのに、なかなか認知されない」、と悩んでいるサイト運営者の方はぜひ参考にしてみてください。
被リンク(外部リンク・バックリンク)とは?
被リンクとは、他のウェブサイトから自社のサイトへ貼られているリンクのことを指します。これは外部リンクやバックリンクとも呼ばれ、SEO(検索エンジン最適化)において非常に重要な要素の一つです。
以下に被リンクに関する情報を一覧表にまとめたので参考にしてみてください。
項目 | 説明 |
定義 | 外部サイトから自社サイトへのリンク |
SEO効果 | 高い(質の良いリンクは検索順位を向上させる) |
例 | ・他サイトのブログ記事からのリンク ・ニュースサイトからのリンク ・業界関連のサイトからのリンクなど |
使用目的 | サイトの信頼性と権威性を高める |
リスク | 質の悪いリンクはペナルティの対象 |
獲得方法 | ・高品質なコンテンツ作成 ・リンクビルディング ・インタビュー記事 ・ニュースリリース |
被リンクの3つの効果|なぜSEOにおいて重要なのか
被リンクがSEOにおいて重要視される理由は、Googleなどの検索エンジンが、被リンクを他のサイトからの「信頼の証」として捉えるから。具体的な被リンクの効果は以下の通りです。
①検索順位の向上
関連性が高く高品質なウェブサイトから多くのリンクを受けているサイトは、検索エンジンにとって信頼性や権威制が高いと判断されます。
それにより、検索結果での順位が上がりやすくなります。
②ウェブサイトの信頼性向上
関連性が高く高品質なウェブサイトからのリンクは、ユーザーにとっても信頼の証。
例えば、有名なニュースサイトや専門的なブログからリンクをされていると、そのリンク先のサイトも「信頼できる情報が載っている」、と思われやすくなります。
こうした信頼性の高いリンクが増えることで、あなたのサイトの信頼性も向上していきます。
③直接的なトラフィック獲得
被リンクを通じて、直接的なアクセスを増やすことも可能です。
例えば、他の人気サイトにあなたのサイトへのリンクが掲載されていると、そのサイトを訪れた人がリンクをクリックしてあなたのサイトに訪れることができます。
これにより、検索エンジンを介さずに直接的な訪問者を増やすことができ、サイトのアクセス数も上がります。
Googleからの評価が高い質の良いリンクとは?
Googleの評価が高いと言われている質の良いリンクには、以下の特徴があります。
- 関連性の高いサイトからのリンク
- 高い権威性を持つサイトからのリンク
- 自然な文脈で挿入されたリンク
- 徐々に増加していく自然なリンク獲得パターン
これらの特徴を持つリンクは、Googleのアルゴリズムにおいて高く評価されやすく、効果的なSEO対策にも繋がります。以下で一つひとつ詳しく解説していきます。
関連性の高いサイトからのリンク
関連性のある内容のサイトからのリンクは、Googleから高く評価されやすいです。
例えば、あなたが料理レシピのサイトを運営している場合、他の料理関連サイトや食品ブログからのリンクがあれば、検索エンジンはそのリンクを高く評価します。
関連する分野のサイト同士でリンクが貼られると「このリンクは役立つ情報を紹介している」とGoogleから判断されるためです。
高い権威性を持つサイトからのリンク
信頼性の高いサイトからのリンクも、GoogleでのSEO効果が大きいと言われています。
例えば、有名なニュースサイトや教育機関のサイトなど、信頼性が高いとされるサイトからリンクされると、あなたのサイトも信頼できると見なされます。
それにより検索エンジンでの評価が上がり、検索結果で上位に表示されやすくなります。
自然な文脈で挿入されたリンク
コンテンツの流れに自然に組み込まれたリンクは、Googleからの評価が高いと言われています。
ここでは、料理系のサイトでパスタのレシピ紹介の記事を例に「自然なリンク」「不自然なリンク」を挙げて説明します。
「このクリーミーパスタは、簡単に作れるのに本格的な味わいが楽しめます。まず、新鮮なトマトソースの作り方を参考に、ベースとなるソースを準備します。その後、ガーリックを炒めて風味を引き出し、生クリームを加えて濃厚なソースに仕上げます。」
自然なリンクの場合、「新鮮なトマトソースの作り方」という部分にリンクを挿入します。このリンクは読者にとって有益で関連性も高いため、自然で価値のあるリンクとなります。
「このクリーミーパスタは、簡単に作れるのに本格的な味わいが楽しめます。まず、ガーリックを炒めて風味を引き出し、生クリームを加えて濃厚なソースに仕上げます。お得なクレジットカードはこちら。」
不自然なリンク場合「お得なクレジットカードはこちら」は、コンテンツと全く関連性がないため、読者に違和感を与えます。当たり前ですが、読者はパスタのレシピを探しているのに、突然クレジットカードの情報が出てくると混乱しますよね。
このように、Googleもこうした不自然なリンクは評価しません。
徐々に増加していく自然なリンク獲得パターン
急激なリンクの増加はGoogleから不自然と見なされる可能性が高く、自然に増えることが重要です。
例えば、ある日突然100個のリンクが一斉に増えると、検索エンジンは不自然と判断し、ペナルティを課すことがあります。
これを避けるためには月に数本ずつなど、時間をかけて少しずつリンクを増やしていくのが理想的です。
被リンクから得られる3つのメリット
- ドメインパワーが上がりやすくなる
- 記事が上位表示されやすくなる
- クローラーが来やすくなり、検索結果に反映する
継続的な被リンクの獲得は、サイト全体のSEOパフォーマンスが向上していきます。以下で、被リンクを獲得することで得られる3つのメリットを紹介します。
ドメインパワーが上がりやすくなる
質の高い被リンクを獲得することで、サイトのドメインパワーが上がりやすくなります。
ドメインパワーとは、検索エンジンがドメインに対して付けている評価指標(0〜100)のこと。この数値が高いほど、Googleからの信頼性も高いと判断されます。
被リンクは、他のウェブサイトからの「信頼の証」として捉えられるため、特に関連性の高いサイトや権威性の高いサイトからのリンクは、ドメインパワーの向上に大きく寄与します。
記事が上位表示されやすくなる
ドメインパワーが上がることで、サイト内の各ページが検索結果で上位表示されやすくなります。
なぜなら検索エンジンは、ドメインパワーが高いサイトを信頼し、検索上位に表示させる傾向があるから。
ただし、コンテンツの品質も重要な要素であることを忘れてはいけません。高品質なコンテンツと強いドメインパワーの組み合わせが、上位表示への近道となります。
クローラーが来やすくなり、検索結果に反映する
被リンクの獲得でドメインパワーが上がったサイトは、検索エンジンのクローラーがサイトを訪れる頻度も上がります。
その結果、新しいコンテンツが検索結果に反映されやすくなります。作成した記事が他社サイトよりも早く検索結果に表示され、ユーザーの目に触れる機会も増えていきます。
実例紹介!被リンクの増やし方・獲得方法5選
- トレンドコンテンツを作成する
- インタビュー記事を作成する
- プレスリリースを発行する
- Googleのガイドラインに従って相互リンクを依頼する
ここでは、弊社が運用している一部メディアの実例を参考に、被リンクの増やし方・獲得方法を紹介していきます。
①トレンドコンテンツを作成する
トレンドに関連する記事を作成すると、その話題に興味がある人や他のサイト、ブロガーから注目されやすくなります。その結果、記事の引用や他のサイトに参照されることによって、リンクも増える傾向にあります。
また、流行のトピックに早くから取り組むことで、検索結果の上位に表示される可能性も高まります。
弊社が実験した一部メディアでは、MBTI診断が流行った際、すぐに関連コンテンツとオリジナル画像を作成。その結果、検索での上位表示はもちろん、他のサイトからのリンクも多く獲得することができました。
このように最新のトレンドに基づく洞察や独自の情報を提供することで、他のウェブサイトがあなたの記事を参考にし、リンクしてくれる可能性が最大限に尊重されます。
②インタビュー記事を作成する
業界の専門家や影響力のある人物へのインタビュー記事は、高品質な被リンクを獲得しやすいです。
弊社が運用している一部メディアでも、会社を立ち上げた社長の方々にインタビューを行ってその記事を作成。その結果、インタビューをさせてもらった会社からのリンクを獲得することができました。
他にもインタビュー記事は、インタビュー対象者自身がその記事を自分のネットワークでシェアしてくれる可能性も高く、さらに多くの関連サイトからの被リンクにも繋がります。
③プレスリリースを発行する
自社の重要なニュースや成果をプレスリリースとして発表することで、メディアサイトやニュースサイトからの被リンクを獲得できる可能性が高まります。
弊社が運用している一部メディアでは、ハイブランドの印象調査を独自で実施。その調査内容を「PR TIMES」でプレスリリースとして発表しました。
④読者がシェアしやすい導線を作る
被リンクを増やすためには、コンテンツの質を高めるだけでなく、読者が簡単にシェアできる環境を整えることも重要です。
SNSシェアボタンを適切な場所に配置し、読者がコンテンツを簡単に共有できるようにしましょう。
⑤Googleのガイドラインに従って相互リンクを依頼する
相互リンクは適切に行えばSEOに有効ですが、Googleのガイドラインに従ってユーザーの価値を最優先することが重要です。
弊社が運用しているいくつかのメディアでは、検索結果でより上位に表示させるために関連性の高いウェブサイトと相互リンクをし合いました。その結果、約1ヶ月半でドメインパワーの数値を「10」上げることができました。
ただし、Googleでは「ただリンクを増やすだけ」の行為は推奨されていません(参照:Google の検索スパム対策 – ウェブスパム レポート 2019)。関連性が低く、相互リンクのみを目的としたリンクはペナルティ対象になる可能性があります。
つまりGoogleでは、リンクした側とされた側の関連性が高いことが重要視されていることがわかります。このようなリンクを多く獲得できれば、Googleからの評価が高まり検索結果での順位も上げることが可能です。
Googleからの評価が低い質の悪いリンクとは?
- 購入したリンク
- 自作自演のリンク
- 関連性の低いサイトからのリンク
- 内容が薄かったり、広告やアフィリエイトばかりの低品質なリンク
- ワードサラダ
Googleが発表しているGoogle ウェブ検索のスパムに関するポリシーを基に、その中でも特に注意しておきたい質の悪いリンクを5つ解説していきます。
購入したリンク
お金を払ってリンクを購入することは、Googleのルールに違反します。
例えば、リンクを売っている業者からお金を支払ってリンクを張ってもらったとします。
そうするとGoogleはこれを不正行為とみなし、サイト全体の評価を下げたり、検索結果から除外したりするなど、ペナルティを課す可能性があります。
自作自演のリンク
自分で複数のウェブサイトを作り、その間でリンクを張り巡らせる行為は、不自然なリンクとしてGoogleに検出される可能性があります。
例えば、AというサイトからBというサイトにリンクを張り、BからまたAにリンクを張る行為。
このように、同じ管理者が運営するサイト同士でリンクを回す行為は不正と見なされるので注意しましょう。
関連性の低いサイトからのリンク
あなたのサイトの内容と全く関係のないサイトからのリンクは、Googleから不自然と見なされます。
例えば、料理のレシピサイトに、全く関係のない金融商品のサイトからリンクが張られてたとします。
そうするとGoogleはそのリンクを信頼性の低いものと判断し、SEOに悪影響を及ぼす可能性があります。
内容が薄かったり、広告やアフィリエイトばかりの低品質なリンク
スパムサイトや低品質なコンテンツを持つサイトからのリンクは、自分のサイトの評価を下げる可能性があるので要注意です。
・広告やアフィリエイトばかりで内容の薄いサイト
・詐欺的な内容を含むサイト
上記のようなところからリンクを受けると、自分のサイトも同じように信頼性が低いと見なされることがあります。
ワードサラダ
ワードサラダとは、意味のない単語の羅列を含むサイトのこと。ワードサラダからのリンクは、スパムと見なされる可能性が非常に高いです。
例えば、「おいしい パスタ レシピ 簡単 すぐできる 安い 材料」といった具合に、ただキーワードを詰め込んだだけの内容がリンクされていると、Googleはそのリンクを無価値なものと判断します。
初心者必見!被リンクを増やす際の注意点
実際に被リンクを増やす上での注意点は、以下の通りです。
- 被リンクを増やす際は、品質と自然さを重視する
- 無理に被リンクを増やそうとしない
- 高品質なコンテンツを作成し、自然な形で他のサイトから参照されることを目指す
被リンクを増やす上で重要なことは、「低品質な被リンクを増やさないこと」。関連性の高いサイトからのリンクを優先し、低品質なリンクは避けるようにしてください。
被リンクの調べ方とおすすめのチェックツール4選
ここでは、被リンクの調べ方と効果的なリンク戦略を立てるのにおすすめのチェックツールを紹介します。
Afrefs(エイチレフス)
Ahrefsは、有料のSEOツール。自分が運用しているサイトだけでなく、競合サイトの被リンク状況も確認できるのが特徴です。
「競合サイトがどのようにリンクを獲得しているのか」など、リンク獲得戦略の立案にも非常に役立ちます。
Afrefsの使い方
Afrefsに自分のサイトを登録し、ダッシュボードにアクセスします。
ダッシュボードの「Site Explorer」に、自サイトのURLを入力し検索します。
「被リンク」セクションで、自サイトにリンクしている他のサイトの詳細なリスト(リンクの質やリンク元のサイトの評価)を見ることができます。
Afrefsの料金
プラン | 月額料金 | 年額料金 |
ライト | ¥19,900 | ¥199,000 |
スタンダード | ¥38,400 | ¥384,000 |
アドバンスド | ¥68,900 | ¥689,000 |
エンタープライズ | 年額契約のみ | ¥2,309,000 |
2024年7月現在、Afrefsには4つのプランがあります。より詳しく知りたい方は公式ページを確認してみてください。
Semrush(セムラッシュ)
Semrushは、SEO対策・広告運用・SNS分析・市場調査などができる、マーケターにおすすめのオールインワン競合分析ツールです。
キーワードやドメイン、バックリンクなど様々なデータを絶えず収集・分析できるのが特徴(2024年3月時点。全世界のデータベース)。ビッグデータからインサイトを抽出できるので、競合調査から施策立案までをこれ1つで完結できます。
Semrushの料金
プラン | 月額料金 | 年額料金 |
Proプラン | $139.95 | $1,407.96 |
Guruプラン | $249.95 | $2,499.95 |
Businessプラン | $499.95 | $4,999.95 |
2024年7月現在、Semrushには3つのプランがあります。一度使ってみたい方は、Guruプランの14日間無料お試しもあります。より詳しく知りたい方は公式ページを確認してみてください。
Pascal(パスカル)
PascalはSEO対策に特化したツール。Googleサーチコンソールと連携して「SEO記事の作成」「既存記事のSEO対策」「レポート分析」ができます。
SEO対策の具体的な道筋を立ててくれるので、上位表示を狙った記事を作成したい人のおすすめのツールです。
Pascalの料金
プラン | 月額料金 |
ライト | ¥50,000 |
プロ | ¥60,000 |
アナリスト | ¥80,000 |
2024年7月現在、Pasclaには3つのプランがあります。一度使ってみたい方は、プロと同じフル機能が試せる無料体験版(土日を含まない4日間)もあります。より詳しく知りたい方は公式ページを確認してみてください。
Google Search Console(グーグルサーチコンソール)
Google Search Consoleは、Googleが提供する無料ツール。費用がかからないため、気軽に利用できますよ。
「自サイトの被リンク確認」「自分のサイトがどのようにGoogleの検索結果に表示されているか」を分析したい方におすすめのツールです。
Google Search Consoleの使い方
自分のサイトを登録し、サイトの所有権を確認するための手順(HTMLファイルのアップロードやメタタグの追加など)を完了します。
「リンク」セクションに移動します。ここで、自サイトにリンクしている他のサイトの一覧を見ることができます。「上位のリンク元サイト」や「上位のリンクされているページ」などの情報が表示されます。
悪質なリンクを獲得してしまったときの対処法
自分のサイトに悪質なリンクが貼られてしまった場合、基本的には無視でOKです(Googleは悪質なリンクを弾けるようにサイトを見ているから)。
もし、どうしても気になる場合は以下の手順で対処することができますよ。
これらの対策を適切に行うことで、悪質なリンクによる悪影響を最小限に抑えることができます。
良質な被リンクを増やしてSEO効果を上げよう
被リンクの獲得は、SEO戦略において重要な要素ですが「質」と「自然さ」が重要です。
ユーザーが求める質の高いコンテンツを作成し、関連性の高いサイトとの関係を構築しながら、より自然な被リンク獲得を目指していきましょう!
被リンク獲得やオウンドメディアの構築の仕方、SEOに関することなど、ぜひお気軽にご相談ください!